フリーランスの税金は、会社員のように毎月の給与から引かれるのではなく、年に数回まとまった額を自分で払います。しかも所得税・住民税・消費税・個人事業税・国民健康保険・国民年金で払う時期がばらばらです。この記事では、2026 年分の所得に対して 2027 年に払うものを月別に並べ、いつ・いくら・何を準備するかをまとめました。
年間カレンダー(2026年10月〜2027年9月)
期限が土日祝の場合は翌営業日になります。住民税・国保の納期は自治体によって異なるため、納税通知書で確認してください。
| 月 | 期限 | やること・払うもの |
|---|---|---|
| 2026年10月 | 10月末 | 住民税 第3期(2025年分) |
| 2026年11月 | 11月末 | 所得税 予定納税 第2期/個人事業税 第2期。予定納税の減額申請は 11月15日まで |
| 2026年12月 | 12月31日 | 経費の支払いと領収書の整理、ふるさと納税の期限、小規模企業共済・iDeCo の年内掛金。棚卸がある人は在庫を数える |
| 2027年1月 | 1月1日〜 | 還付申告の受付開始(源泉徴収で払いすぎた人は早く出すほど早く戻る) |
| 2027年1月 | 1月末 | 住民税 第4期(2025年分)/償却資産申告(事業用の機械・備品がある場合、市区町村へ) |
| 2027年2月 | 2月16日〜 | 所得税の確定申告 受付開始(2026年分) |
| 2027年2月 | 2月末 | 国民年金の前納(2年・1年・6か月)の口座振替・クレジットカード申込期限 |
| 2027年3月 | 3月15日 | 所得税の確定申告・納付期限。青色申告承認申請(2027年分から青色にしたい人)の期限 |
| 2027年3月 | 3月31日 | 消費税の確定申告・納付期限(課税事業者・インボイス登録者) |
| 2027年4月 | 4月下旬ごろ | 振替納税を使っている人の所得税・消費税の引き落とし |
| 2027年5月 | 5月末 | 自動車税(事業用の車がある場合) |
| 2027年6月 | 6月 | 住民税の納税通知書が届く/国民健康保険の保険料決定通知が届く(6〜7月) |
| 2027年6月 | 6月末 | 住民税 第1期(2026年分) |
| 2027年7月 | 7月末 | 所得税 予定納税 第1期(前年の税額が 15 万円以上の人)。減額申請は 7月15日まで |
| 2027年8月 | 8月末 | 住民税 第2期/個人事業税 第1期(事業所得が 290 万円を超える人) |
| 2027年9月 | — | 上半期の売上・経費を集計し、年末までの納税資金を見直す |
それぞれの税金の仕組みと目安
所得税(確定申告で納付)
1 月〜12 月の所得をもとに、翌年 2 月 16 日〜3 月 15 日に確定申告して納めます。源泉徴収されている報酬が多い人は、ここで還付になることもあります。納付方法は振替納税(口座引き落とし、約 1 か月遅れ)、クレジットカード、スマホ決済、コンビニ、窓口から選べます。
予定納税(7月・11月)
前年の所得税額(予定納税基準額)が 15 万円以上だった人は、その 3 分の 1 ずつを 7 月末と 11 月末に前払いします。税務署から 6 月に通知が届きます。今年の所得が前年より大きく減る見込みなら、減額申請(7 月 15 日まで・11 月 15 日まで)で下げられます。払った分は確定申告で精算されます。
住民税(6月・8月・10月・1月の4回)
前年の所得をもとに 6 月に納税通知書が届き、年 4 回(または一括)で払います。税率はおおむね所得の 10%。確定申告をすれば自動的に市区町村へ連携されるので、別の申告は不要です。独立 1 年目は「前年が会社員のときの所得」で計算されるため、収入が減った年ほど重く感じます。
個人事業税(8月・11月)
事業所得から事業主控除 290 万円を引いた額に 3〜5%(多くの業種は 5%)がかかる都道府県税です。所得が 290 万円以下なら 0 円。法定業種に該当しない業種(文筆業など)は課税対象外の場合があります。確定申告をすれば自動で計算され、8 月に通知が届きます。
消費税(3月31日)
課税事業者(インボイス登録者、または 2 年前の課税売上が 1,000 万円超)は、3 月 31 日までに申告・納付します。インボイス登録を機に課税事業者になった人は、2 割特例(売上にかかる消費税の 2 割を納める)が 2026 年分まで使えます。
国民健康保険・国民年金(毎月)
国民健康保険は 6〜7 月に保険料が決まり、年 8〜10 回の分割で払います(自治体により異なる)。国民年金は毎月定額で、前納すると割引があります。どちらも社会保険料控除の対象なので、払った額は確定申告で全額控除できます。
納税資金はいくら積み立てればよい?
目安は「入金額の 25〜30%」を納税用の口座に移しておくことです。所得税・住民税・国保・年金・(該当すれば)消費税と個人事業税の合計が、売上 500 万円前後のフリーランスでおおむね 100〜150 万円になるためです。課税事業者なら消費税分(2 割特例で売上の約 2%、本則なら 10% から仕入税額を引いた額)を上乗せします。
- 入金があるたびに、その 25〜30% を納税用口座へ移す
- 3 月(所得税・消費税)と 6〜8 月(住民税・国保・予定納税・個人事業税)に支払いが集中するので、その前の月に残高を確認する
- 前年の確定申告書の「納める税金」と住民税通知書の年税額を足せば、今年の目安が出る
- 所得が大きく減った年は、予定納税の減額申請と国保の減免相談を忘れない
確定申告の時期にあわてないための 3 つの準備
- 毎月、売上(請求額・入金額・源泉徴収額)と経費を記録し、月末に締める
- 請求書・領収書・控除証明書(国保・年金・保険・小規模企業共済・iDeCo・ふるさと納税)を 1 か所にまとめる
- 11〜12 月に年間の所得と税額の見込みを出し、必要なら経費の前倒しや共済の掛金を調整する
まとめ
- 所得税は 3 月 15 日、消費税は 3 月 31 日、住民税は 6・8・10・1 月、予定納税は 7・11 月、個人事業税は 8・11 月
- 国保・年金は毎月。前納割引と社会保険料控除を活用する
- 入金の 25〜30% を納税用口座に移しておけば、支払い月に現金が足りなくなることはほぼ防げる
資金繰り表+納税資金積立シート(Excel)
納税カレンダーに所得税・住民税・予定納税・国保・年金・個人事業税の支払月が入っており、入金額 × 積立率で毎月の取り分け額を自動計算。12 か月先の月末残高と資金不足の月を警告します。
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