ブログ / 2026/10/19 · 約8分

フリーランスが年内(12月31日まで)にやることチェックリスト|節税・経費・確定申告の準備【2026年版】

フリーランス・個人事業主が 12 月 31 日までに済ませておくと確定申告と節税が楽になる 12 項目。今年の所得の見込み、経費の前倒し、小規模企業共済・iDeCo・ふるさと納税の期限、売掛金と未入金の確認、領収書と電子データの整理、来年の準備までをまとめました。

確定申告の対象は 1 月 1 日から 12 月 31 日までの 1 年間です。年が明けてからできるのは「記録をまとめること」だけで、節税につながる手の多くは 12 月 31 日で締め切られます。この記事では、フリーランスが 10〜12 月のうちに済ませておきたいことを 12 項目に分けて、期限と効果つきでまとめました。

まず 10〜11 月: 今年の所得の見込みを出す

すべての判断の土台になるのが「今年の所得(売上 − 経費)がいくらになりそうか」です。1〜9 月の実績に、10〜12 月の確定・見込み案件を足して年間の売上と経費を出し、所得税・住民税・国保の概算を確認します。所得が多い年ほど、年内の対策の効果が大きくなります。

今年の手取りと税額を今すぐ試算(無料・登録不要)

売上と経費を入れるだけで、所得税・住民税・国保・年金・事業税・消費税と手取りを概算します。

手取り計算シミュレーターを開く

12 月 31 日までにやること 12 項目

#やること期限効果
1今年の所得の見込みを出す11 月中ほかの対策の要否と金額を決められる
2必要な備品・ソフト・書籍を年内に購入する12/31(支払・納品)今年の経費になる(使う予定のものに限る)
3小規模企業共済の掛金を払う(前納も可)12/31 引き落とし分掛金の全額が所得控除
4iDeCo の掛金額を確認する12 月の引き落とし分まで掛金の全額が所得控除
5ふるさと納税を済ませる12/31自己負担 2,000 円で寄附額が控除(上限あり)
6国民年金・国保の納付状況を確認する12/31 納付分納めた分が社会保険料控除
7請求漏れ・売掛金を確認する12 月中売上の計上漏れを防ぐ
8未入金の催促をする12 月中年越しの回収リスクを下げる
9領収書・請求書・電子データを月別に整理する12 月中1〜2 月の作業が半分になる
10在庫・仕掛品がある人は棚卸をする12/31 時点売上原価が正しく計算される
11医療費の領収書を集める12/31 支払分10 万円超(または所得の 5% 超)で医療費控除
12来年の単価・契約・インボイス対応を見直す12 月中来年の売上と手取りが上がる

経費の前倒しは「必要なものだけ」

経費は「支払った年」ではなく「使い始めた(納品された)年」に計上するのが原則です。12 月中に注文しても納品が 1 月なら来年の経費です。また、経費を増やすことは節税ではなく「お金を使って税金を少し減らす」ことなので、来年も使う予定のものを前倒しで買う、という範囲にとどめます。

  • 10 万円未満の備品(モニター・キーボード・チェアなど)は購入年に全額経費
  • 10 万円以上の備品は原則として減価償却(数年に分けて経費化)。青色申告には少額の資産を一括で経費にできる特例があり、対象金額や期限は年度の税制改正で変わるため申告前に国税庁の案内を確認する
  • サブスクの年払いは、1 年以内の役務で毎年同じ処理を続けるなら支払年の経費にできる(短期前払費用の特例)
  • 自宅兼事務所の家賃・通信費は事業で使った割合だけ経費にする(家事按分)

所得控除を使い切る: 共済・iDeCo・ふるさと納税

制度年内の期限控除注意点
小規模企業共済12/31 までの引き落とし分(前納すれば翌年分まで当年の控除にできる)掛金全額が所得控除(月 1,000〜70,000 円)20 年未満の任意解約は元本割れの可能性。廃業時の退職金として使う制度
iDeCo1〜12 月に引き落とされた分(前年 12 月分〜当年 11 月分)がその年の控除掛金全額が所得控除(自営業は国民年金基金等と合算で月 6.8 万円まで)12 月分の掛金は翌年 1 月の引き落としで翌年の控除になる。原則 60 歳まで引き出せない
ふるさと納税12/31 の決済分まで自己負担 2,000 円を除く寄附額が所得税・住民税から控除(上限は所得による)確定申告する人はワンストップ特例が使えないので、受領証明書を保管して申告する
国民年金・国保12/31 までに納めた分社会保険料控除(全額)国民年金は前納(翌年 3 月分まで)もその年の控除にできる

ふるさと納税の上限額は、今年の所得の見込みから計算します。所得の見込みが外れると自己負担が増えるため、12 月に見込みを確定させてから寄附するのが安全です。

売上側の確認: 請求漏れと未入金

12 月に納品した案件は、請求書を 1 月に出しても今年の売上です(発生主義)。逆に、1 月入金でも 12 月までに役務が完了していれば今年の売上に入れる必要があります。12 月末時点の「納品済み・未請求」「請求済み・未入金」を一覧にしておくと、確定申告の売上集計と売掛金の計上がすぐ終わります。

  • 納品済みで請求書を出していない案件がないか
  • 支払期限を過ぎた未入金がないか(年末年始は先方の経理が止まるので 12 月前半に催促する)
  • 源泉徴収された請求の税額を記録しているか(確定申告で使う)

書類と電子データの整理

メールで受け取った請求書・領収書は、電子帳簿保存法によりデータのまま保存する必要があります。「日付_取引先_金額」のファイル名で月別フォルダに入れておけば、確定申告の経費集計と保存義務の両方を満たせます。紙の領収書は月ごとに封筒やクリアファイルにまとめます。

来年の準備

  • 来年の単価を見直し、継続案件には 1〜2 か月前に条件変更を相談する
  • 来年の納税スケジュール(3 月の所得税、6 月からの住民税、7・11 月の予定納税)に向けて、入金の 25〜30% を納税用口座へ移す仕組みを作る
  • 青色申告にしたい人は、来年 3 月 15 日までに青色申告承認申請書を提出する
  • 帳簿をつけるツール(会計ソフト・Excel・FreelanceOS など)を 1 月から使い始められるようにしておく

よくある質問

12 月に買ったパソコンは今年の経費になる?

12 月 31 日までに納品されて使い始めていれば今年の経費(または減価償却の対象)になります。10 万円以上なら原則は減価償却で、その年は使った月数分だけの経費です。

小規模企業共済は 12 月に加入しても今年の控除になる?

その年に払い込んだ掛金が控除の対象です。加入手続きと初回の引き落としの時期によっては年内に間に合わないため、11 月中に手続きするのが安全です。前納した掛金は、1 年以内の分であれば払った年の控除にできます。

経費を増やせば税金は減る?

減りますが、使ったお金以上に税金が減ることはありません。所得税・住民税・国保を合わせた負担率が 30% なら、10 万円使って減る税金は約 3 万円です。必要なものの前倒し購入にとどめ、手元の現金を確保することを優先してください。

まとめ

  • 11 月中に今年の所得の見込みを出し、対策の要否を決める
  • 共済・iDeCo・ふるさと納税・社会保険料は 12 月 31 日までに払った分が今年の控除
  • 経費の前倒しは来年も使うものに限る。納品が 1 月なら来年の経費
  • 12 月末時点の未請求・未入金を一覧にし、領収書と電子データを月別に整理しておく

確定申告準備キット(Excel)

売上帳・経費帳(科目別)・控除の入力から、作成コーナーに入れる数字がそのまま出ます。年末の集計と 2 月の申告に。

BOOTH で見る(1,280円) ↗

有料テンプレート 7 点セット(Excel)

請求・案件管理・手取り・資金繰り・確定申告まで、来年の事務をまとめて整えるなら。単品合計 6,360 円 → 3,980 円。

BOOTH でセットを見る ↗

関連記事